日本認知心理学会発表論文集
日本認知心理学会第14回大会
セッションID: P1-22
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ポスターセッション1
視空間注意のラテラリティ
視覚統計学習を用いた検討
*加藤 公子吉崎 一人
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抄録
本研究は視空間注意の非対称性について視覚統計学習を用いて検討した。学習段階では文字刺激から成る3つ組みが同じ系列順序で凝視点を挟み左右視野に同時に呈示された。左あるいは右視野内で3つ組みが呈示されるものをそれぞれ左視野条件,右視野条件とし,3つ組みが左右交互に呈示されるものを両視野条件とした。参加者の課題は凝視点の位置に低頻度で呈示される三角形の数を数え,報告することであった。続くテストでは視野条件により潜在的系列学習の成立に違いがあるかを調べるため,ターゲット検出課題を実施し反応時間を記録した。右視野条件における反応時間は系列1が最も長く,系列3で最も短くなり,顕著な視覚統計学習の成立を示した。左視野及び両視野条件における反応時間は系列1よりも2で短く,系列2と3には差がないことを示した。この結果は課題に関係のない刺激,特に右視野刺激に対して注意資源が優位に配分されることを示唆する。
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© 2016 日本認知心理学会
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