日本認知心理学会発表論文集
日本認知心理学会第14回大会
セッションID: P2-20
会議情報

ポスターセッション2
Modified Sternberg taskにおける手がかりの種類の影響
*玉木 賢太郎内藤 佳津雄
著者情報
会議録・要旨集 フリー

詳細
抄録
修正版スタンバーグ課題における手がかりの影響を検討した。この課題では,2つのリストを覚え,指示されたリストにプローブが含まれるかどうかを判断する。Oberaeur(2001)は,指示されなかった(不一致)リストのセットサイズ効果が,リストの指示とプローブ提示の間隔(CSI)が1,000 msで消失することを示した。これは,不要な情報がワーキングメモリから排除されるためと解釈される。この課題ではリストの指示に色を手がかりとするが,玉木・内藤(2015)では,色手がかりに加え位置手がかりを用い,ワーキングメモリの競合を増大させた。その結果,CSIが2,000 msの時点で不一致リストの効果が認められ,排除が遅れたことが示唆された。しかし,この結果には手がかりの種類が交絡している可能性があり,本研究では手がかりの種類を比較した。実験の結果,手がかりの種類の効果は認められず,修正版スタンバーグ課題においては,手がかりの種類が情報の排除に影響を与えないことが示唆された。
著者関連情報
© 2016 日本認知心理学会
前の記事 次の記事
feedback
Top