日本認知心理学会発表論文集
日本認知心理学会第15回大会
セッションID: P4-17
会議情報

ポスター4 《記憶》
学習とテストの組み合わせ方の違いが長期的な保持に与える影響
長 大介
著者情報
会議録・要旨集 フリー

詳細
抄録

記銘した情報を検索(テスト)することは記銘した情報を繰り返し学習することよりも長期的な保持を生み出す。さらにこの保持への促進効果は学習とテストの組み合わせ方によって異なる(Karpicke & Roediger, 2007)。本研究ではテスト後に行う学習がフィードバックとして機能することを考慮した学学習/テストスケジュールの長期的な保持に対する影響を検討した。実験参加者は割り振られた学習/テストスケジュールにしたがって異なる順番で学習とテストをそれぞれ2回ずつ取り組んだ。その後,保持期間ごとに最終テストとして自由再生テストを実施した。実験の結果,学習/テストフェイズのテストでは学習/テストスケジュールの違いが見られたが,最終テストではこの違いは見られなかった。この結果は学習中に行うテストが長期的な保持を促進するか否かは,学習中に行うテストの成績によって決まる可能性が示唆している。

著者関連情報
© 2017 日本認知心理学会
前の記事 次の記事
feedback
Top