日本認知心理学会発表論文集
日本認知心理学会第18回大会
セッションID: PT1_20
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ポスター1
時間的展望のバランスが高い者ほどモニタリングのエラーを経験しにくいのか?
橋本 淳也柏原 志保小林 亮太本多 樹朱 建宏原口 優輔山本 一希岩佐 康弘中川 莉沙庵野 真代孫 玥澤難波 修史中尾 敬
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抄録

時間的展望のバランス(以下,BTP)とは,状況や目標に応じて過去,現在,未来それぞれへの指向をうまく切り替えることを指す。この切り替えにはメタ認知能力が重要であり,BTPとメタ認知の関連が示唆されている。しかし,BTPの高い者が実際にメタ認知の関わる情報処理をうまく行うことができているのかについては明らかとなっていない。そこで本研究では,BTPと日常場面における情報源のモニタリングの失敗(リアリティ・モニタリング・エラー;以下,RMエラー)の経験頻度の関連について質問紙調査を行った。その結果,BTPからの逸脱の程度とRMエラーの経験頻度に正の相関が見られた。このことからBTPが高い者ほどRMをうまく行っていることが明らかとなり,BTPが高い者は実際にメタ認知能力を有していることが示唆される。

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