日本調理科学会誌
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米の焙煎時間がブクブクー茶の起泡性に及ぼす影響
―デンプン,タンパク,脂質を使ったモデル実験からの解析―
池田 博子園田 純子沢村 信一
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2011 年 44 巻 5 号 p. 331-336

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抄録
デンプン,タンパク,脂質の焙煎がブクブクー茶の起泡性に及ぼす影響について検討した。デンプンは米と同様20分の焙煎により起泡性が良くなるが,アミロース,アミロペクチンでは起泡の仕方が異なる。米タンパクは焙煎しなくても起泡するが泡は大きく不安定で,20分の焙煎により起泡性は著しく良くなり,細かく安定した泡沫が得られた。脂質は,焙煎により起泡性阻害力が低下することを確認した。
米を20分以上焙煎すると,起泡性が高くなるのは,アミロペクチンおよびタンパク,油脂の変質によるものと推察された。
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© 2011 一般社団法人日本調理科学会
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