日本調理科学会誌
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44 巻, 5 号
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総説
報文
  • 佐藤 久美, 粟津原 理恵, 原田 和樹, 長尾 慶子
    2011 年44 巻5 号 p. 323-330
    発行日: 2011年
    公開日: 2014/05/16
    ジャーナル フリー
    我々は和食献立の抗酸化能を高める食事設計法を具体的に提案することを目指し,料理に用いる素材や調理法を変化させながら料理および食事献立単位での抗酸化能を評価し,各種料理における最適条件を検討した。測定にはケミルミネッセンス法を用い,ペルオキシラジカル捕捉活性能をIC50値として算出した。その結果,鶏つくねでは電子レンジ加熱法が,きんぴらごぼうでは水浸漬なしのゴボウを用いる方法が,味噌汁では鰹一番だしと赤味噌の「基準味噌汁」に抗酸化能の高いナスを添加する方法が,それぞれ抗酸化能を高める料理と決定した。それらに[主食]の玄米飯と[副々菜]のホウレンソウの白和えを組み合わせた1汁3菜のモデル献立にすると,他の組み合わせ献立に比べ抗酸化能が有意に高くなった。抗酸化能の高い料理を工夫し組み合わせることで,酸化ストレスに対応する理想的な和食献立として提案できることが明らかとなった。
ノート
  • ―デンプン,タンパク,脂質を使ったモデル実験からの解析―
    池田 博子, 園田 純子, 沢村 信一
    2011 年44 巻5 号 p. 331-336
    発行日: 2011年
    公開日: 2014/05/16
    ジャーナル フリー
    デンプン,タンパク,脂質の焙煎がブクブクー茶の起泡性に及ぼす影響について検討した。デンプンは米と同様20分の焙煎により起泡性が良くなるが,アミロース,アミロペクチンでは起泡の仕方が異なる。米タンパクは焙煎しなくても起泡するが泡は大きく不安定で,20分の焙煎により起泡性は著しく良くなり,細かく安定した泡沫が得られた。脂質は,焙煎により起泡性阻害力が低下することを確認した。
    米を20分以上焙煎すると,起泡性が高くなるのは,アミロペクチンおよびタンパク,油脂の変質によるものと推察された。
資料
  • 瀬戸 美江, 山田 正子, 澤田 崇子, 藤本 健四郎
    2011 年44 巻5 号 p. 337-342
    発行日: 2011年
    公開日: 2014/05/16
    ジャーナル フリー
    主食である飯の食べ方の現状を調査し,飯をよく食べる学生と飯を少ししか食べない学生の食事の様子を観察し,飯の適正量摂取につながる手がかりを検討した。
    飯を残さず食べる学生が多いため,適正量摂取を目指すためには,最初から飯を多く盛り,多く見えないように大きな茶碗に盛る。口に運ぶ一口量はミニトマトの大きさを目安に,そして今の食事より,あと4~5口多く飯を摂取するよう,各自が自覚できるような指導が必要であると考える。また,飯を少ししか食べない学生,飯を食べられない学生については,この提案で長期的に摂取させられるか,また,一口量が多くなっても,噛む回数を減らさない工夫を,今後,検討していきたいと考えている。
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