日本調理科学会誌
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大豆タンパク質・米粉混合系の力学的及び熱的特性
上野山 あつこ江口 智美吉村 美紀
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キーワード: 大豆タンパク質, 米粉
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2016 年 49 巻 2 号 p. 147-153

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抄録
 大豆タンパク質(SPI)と米粉(RF)の混合系を用いて,混合比率を変化させたときの,大豆タンパク質と米粉澱粉の糊化に及ぼす影響について,圧縮測定,示差走査熱量測定(DSC),共焦点レーザー走査顕微鏡観察から検討した。混合ゲルの総濃度は16.7 w/w%とし,混合比率はSPI:RF=0:10~10:0とした。
 混合ゲルの比率SPI:RF=0:10~4:6までは大豆タンパク質の割合が増加するほど初期弾性率,圧縮応力,圧縮エネルギーは低下した。一方,SPI:RF=7:3よりも大豆タンパク質の割合が増加すると各値は大きく増加した。初期弾性率の混合比率のグラフは下に凸の曲線を示した。DSC測定では大豆タンパク質の添加により米粉の糊化に伴う吸熱ピークは高温側にややシフトし,エンタルピーは小さくなった。SPIにより米粉の力学的・熱的測定から米粉の糊化が抑制されていることが推察された。共焦点レーザー走査顕微鏡観察から,混合系のゲルでは大豆タンパク質と米粉は相分離を起こすことを確認した。
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© 2016 一般社団法人日本調理科学会
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