本研究はパンへのジャムの添加が,その後口腔内で形成される食塊の物性に及ぼす影響を明らかにすることを目的として行った。異なる量のイチゴジャムを砕いたパンクラムと人工唾液に混ぜて模擬食塊を作成し,物性を測定した結果,イチゴジャムの量が増えるほど,食塊の硬さと付着性が低下した。さらに,糖やペクチンの濃度,原料の糖の種類を変えて様々な模擬ジャムを作り,同様に模擬食塊の物性を測定した結果,糖度が低く,一定以上の粘度を持つジャムは,食塊の硬さを低下させる効果が高いことが明らかとなった。また,原料の糖をショ糖からブドウ糖や麦芽糖に変えても模擬食塊の物性には影響がなかった。