ゴマ豆腐の物性(粘弾性,テクスチャー)に及ぼす葛澱粉,ゴマ,水の相互作用についてSchefféの方法によって確立された単純格子計画法を用いて検討した。三つの成分の割合は8つの格子点モデルを用いて検討し,その三成分の割合の総和は1である。硬さ,付着性,ニュートン体粘性率(遅延粘性率 η1,定常粘性率 ηN)は,葛澱粉が最高水準で調製された時のゴマ豆腐が最も高い値を示し,水が最高水準で調製された時のゴマ豆腐は最も低い値を示した。しかし,凝集性とフック体弾性率(E0)は葛澱粉とゴマの割合が各々1/2の水準の時に,葛澱粉とゴマの間には相乗作用が認められ,最も高い値を示した。さらに,官能評価の結果から,葛澱粉とゴマの割合が各々1/2の水準で調製されたゴマ豆腐は口あたり,総合評価において高く評価された。