日本調理科学会誌
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資料
小学校家庭科教科書にならった教員志望大学生のガラス鍋による炊飯実習
―実習記録と動画の分析による考察―
作田 はるみ橘 ゆかり片平 理子岸田 恵津堀内 美和坂本 薫中谷 梢三浦 加代子森井 沙衣子升井 洋至井奥 加奈白杉(片岡) 直子
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2026 年 59 巻 1 号 p. 47-58

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抄録

 小学校教員志望学生らが2社の家庭科教科書にならい,ガラス鍋で炊飯を実習した。動画や実習記録から,鍋の変化や学生の行動,気づき,疑問,判断基準を抽出した。温度上昇期から沸騰期にかけては全班でふきこぼれた。沸騰の判断基準として両教科書に記された「ふたの音」は確認されなかった。しかし,湯気の発生は有効な目安となった。沸騰期から蒸し煮期の「水が引く」の解釈に学生は戸惑い,切り替えが遅れたが,概ね許容範囲内だった。蒸し煮期の消火では「こげるにおい」を目安とする教科書があったが,早い段階でこげ臭が認められる班もあったことから適切ではなかった。学生らは炊飯の状態による判断を重視しながらも,教科書に示された加熱時間に基づいて火加減を切り替える場面も見られた。全班で鍋底にこげが生じた。ガラス鍋は熱伝導率が低くふきこぼれやこげが発生し易い特性を持つ。教科書には再現可能な炊飯の状態を具体的に記載することが望まれる。

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