2026 年 59 巻 4 号 p. 246-259
国内で主に肉用種として飼養される羊サフォーク種の乳は,栄養価が高いものの,特有の臭気から消費者には好まれず,羊サフォーク種の乳製品は市場に流通していない。そこで本研究では,同種の乳でカイエドブルビとフロマージュブランの2種類のチーズを試作し,その受容性を検証した。
官能評価の結果,カイエドブルビの食感,フロマージュブランのコクが特に好ましく評価(受容)され,総合評価では「普通」以上を得た。酸味の評価は他項目より低く,改善の余地が示された。イメージ調査では,「個性が強い」「高級感がある」といった肯定的な印象がある一方,「食べにくい」「手に入りにくい」との課題も明らかになった。
これらの結果は,羊サフォーク種のチーズが,本研究で設定した指標(評点4以上の割合)を用いた限りにおいて,両チーズは一定の嗜好性を有することが示唆された。