日本調理科学会誌
Online ISSN : 2186-5787
Print ISSN : 1341-1535
ISSN-L : 1341-1535
資料
食用塩の濃度および含有成分が二枚貝の砂出しに及ぼす影響
中山 由佳, 野田 寧, 玉木 有子, 石川 匡子, 小竹 佐知子
著者情報
ジャーナル オープンアクセス

2026 年 59 巻 5 号 p. 350-356

詳細
抄録

 アサリを対象に,塩水濃度および食用塩の成分が砂出しに及ぼす影響を,ヤマトシジミを対象に塩水濃度が砂出しおよび呈味成分等に及ぼす影響を検討した。アサリは,海水の塩分濃度に近い1.5および3%塩水で砂出し量が多くなった。また,塩化ナトリウム以外の苦汁成分を含む食用塩を用いると水管出現率が増加し,砂出し量も増加することが示唆された。さらに,マグネシウムおよびカルシウムを添加した塩水では水管出現率が増加した。一方,ヤマトシジミでは0および0.5%の低濃度塩水で砂出し量が多かった。また,塩水を用いることでグルタミン酸,アラニン,コハク酸などの呈味成分の減少が抑制され,特にアラニン含量は塩水への浸漬により増加した。以上の結果から,アサリには1.5および3%塩水が砂出しに有効であり,ヤマトシジミには0.5%塩水が砂出しおよび呈味成分の保持に有効であると考えられた。

著者関連情報
© 2026 一般社団法人日本調理科学会

この記事はクリエイティブ・コモンズ [表示 - 非営利 - 継承 4.0 国際]ライセンスの下に提供されています。
https://creativecommons.org/licenses/by-nc-sa/4.0/deed.ja
前の記事 次の記事
feedback
Top