日本調理科学会誌
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無洗米の嗜好的および物理化学的特性の貯蔵に伴う変化
貝沼 やす子伊藤 純子香西 みどり畑江 敬子
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2003 年 36 巻 1 号 p. 8-16

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抄録

デンプンを特殊加工処理した粒状の研磨材で糠を除去する乾式タイプの無洗米を試料とし,貯蔵による物理化学的特性,嗜好性の変化について検討を行ったところ,次のような結果が得られた.
1.精白米・無洗米ともに貯蔵による一般成分(水分,粗灰分,粗脂肪,粗タンパク質)の変動は大きくなかった.
2.貯蔵により経時的に脂肪酸度の値は増加し,特に外層を4%(精自米),3.5%(無洗米)研削して集めた外層粉において著しく,3ヶ月を過ぎた頃から急激な増加傾向を示した.この傾向は無洗米において抑制された.
3.洗米した精白米に比べて,無洗米を浸漬した液には多くの固形分が溶出していた.浸漬液中の遊離アミノ酸,糖量は米を水で洗う操作がないnon washで多く,特に全糖量で顕著な差を示した.また,貯蔵によりアミノ酸は増加傾向を示したが,糖については一定の傾向はみられなかった.
4.洗米した精白米の米飯に比較して,無洗米米飯は貯蔵前においても透明感つや,白さなどの点で有意に劣っていた.貯蔵5ヶ月を過ぎると香り,味も劣るようになり,総合しての好ましさに有意差が見られるようになった.白飯としての受容度は貯蔵9ヶ月目で約50%の人が通常食べても良いとした.
5.テクスチャー測定では粘り,付着性に貯蔵による低下傾向がみられた.
6.貯蔵により米飯に黄色味が生じ,測色色差計によるb値に増加傾向がみられた.

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