日本調理科学会誌
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36 巻, 1 号
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  • 金子 小千枝
    2003 年 36 巻 1 号 p. 1
    発行日: 2003/02/20
    公開日: 2013/04/26
    ジャーナル フリー
  • 瀬戸 美江, 蒲原 しほみ, 藤本 健四郎
    2003 年 36 巻 1 号 p. 2-7
    発行日: 2003/02/20
    公開日: 2013/04/26
    ジャーナル フリー
    鶏レバー,牛レバー,豚レバーの3種類を用い,調理温度によってにおいを軽減できるかということを目的に,アンケート調査,ニオイセンサー,官能評価,化学的成分の測定を行った.
    アンケート調査の結=果,「生臭さ」や「味」が嫌いな理由の上位にあることが分かった.ニオイセンサーでは,レバーにより加熱温度によるにおいの強さが異なったので,官能評価を行ったところ,180℃の高温短時間加熱により生臭さが抑えられ,味も好まれた.また,高温加熱によりサラダ油の浸透が進み,高度不飽和脂肪酸の酸化も抑えることができた.
    鉄含有量が高いヘム鉄のレバーを高温短時間加熱することにより鉄分の損失は抑えられ,味もにおいも好ましくなることで,貧血の鉄補給源など栄養的効果を期待される食品として,レバーの利用範囲を広くすることができるのではないかと考える.
  • 貝沼 やす子, 伊藤 純子, 香西 みどり, 畑江 敬子
    2003 年 36 巻 1 号 p. 8-16
    発行日: 2003/02/20
    公開日: 2013/04/26
    ジャーナル フリー
    デンプンを特殊加工処理した粒状の研磨材で糠を除去する乾式タイプの無洗米を試料とし,貯蔵による物理化学的特性,嗜好性の変化について検討を行ったところ,次のような結果が得られた.
    1.精白米・無洗米ともに貯蔵による一般成分(水分,粗灰分,粗脂肪,粗タンパク質)の変動は大きくなかった.
    2.貯蔵により経時的に脂肪酸度の値は増加し,特に外層を4%(精自米),3.5%(無洗米)研削して集めた外層粉において著しく,3ヶ月を過ぎた頃から急激な増加傾向を示した.この傾向は無洗米において抑制された.
    3.洗米した精白米に比べて,無洗米を浸漬した液には多くの固形分が溶出していた.浸漬液中の遊離アミノ酸,糖量は米を水で洗う操作がないnon washで多く,特に全糖量で顕著な差を示した.また,貯蔵によりアミノ酸は増加傾向を示したが,糖については一定の傾向はみられなかった.
    4.洗米した精白米の米飯に比較して,無洗米米飯は貯蔵前においても透明感つや,白さなどの点で有意に劣っていた.貯蔵5ヶ月を過ぎると香り,味も劣るようになり,総合しての好ましさに有意差が見られるようになった.白飯としての受容度は貯蔵9ヶ月目で約50%の人が通常食べても良いとした.
    5.テクスチャー測定では粘り,付着性に貯蔵による低下傾向がみられた.
    6.貯蔵により米飯に黄色味が生じ,測色色差計によるb値に増加傾向がみられた.
  • 瀬戸 美江, 澤田 崇子, 遠藤 金次
    2003 年 36 巻 1 号 p. 17-22
    発行日: 2003/02/20
    公開日: 2013/04/26
    ジャーナル フリー
    長崎の砂糖の使用割合が多いという調査報告に対して,調理の際に塩ひとつまみを入れることによって,砂糖の使用割合を減らすことができるのではないかと考え,それを検証することを試みた.
    アンケート調査の結果,食塩の使用割合は大阪の方が高いことがわかった.長崎では塩分を添加するために食塩以外の調味料を多く使っていることが推測された.次に,6品目の調理を行ったところ,塩ひとつまみ入れることにより,砂糖の使用量の減少に効果が現われた.塩ひとつまみの感覚を身につけ実践することで,糖濃度はもちろん,食塩濃度も減らすことが可能になることが示唆された.
  • 竹内 枝穂, 津田 淑江
    2003 年 36 巻 1 号 p. 23-31
    発行日: 2003/02/20
    公開日: 2013/04/26
    ジャーナル フリー
    1.品種による調理特性を検討したところ,ファリノグラム特性では,強力粉のみの場合と比べて,六条種の大麦粉を加えると安定性が増し,二条種の大麦粉を加えることにより安定性が低下した.また糊化特性では,温暖地で改良が行われた大麦粉よりも,寒冷地で改良が行われた大麦粉の方が高い最高粘度を示すことが明らかとなった.
    2.小麦粉に5種類の大麦粉をそれぞれ置換させて食パンを焼き上げたところ,5種類ともに大麦粉を添加することによりパンの体積が低下し,硬くなり,黄色みを増すなどパンとしての品質が低下した
    3.5種の大麦粉の中でミノり2は,体積の低下が最:も少なかった.
    4.ミノリ240%配合の強力粉を以下の条件で製パンする事により基準パンの体積,色硬さ,風味に近づけることができた.
    1)大麦粉量の5%のグルテン量を添加する.
    2)水を通常の110%加える.
    3)砂糖を通常の125%加える.
    5.改善バンの官能検査をおこなった結果,普段口にしている食パンとあまり差がなく食べられるという結果となった.
    6.改善パンを6枚切り1枚食べる事により,食物繊維総量が2.7g摂取する事ができ,食物繊維摂取量増加に効果があることが期待できた.
  • 「衣揚げ」と「素揚げ」の比較
    日本調理科学会近畿支部 揚げる・炒める分科会
    2003 年 36 巻 1 号 p. 32-38
    発行日: 2003/02/20
    公開日: 2013/04/26
    ジャーナル フリー
    要約1.「衣揚げ」の場合は「素揚げ」にくらべて「風味点数3」に到る揚げ回数が若干多くなる傾向にあった.
    2.「衣揚げ」の場合は「素揚げ」にくらべて揚げ油の着色度が低かった.また,揚げ油の「油臭さ」「粘度」に関しては「衣揚げ」のほうが評価が高く,衣をつけることにより,揚げ油の「色」「油臭さ」「粘度」に関与する成分の溶出が抑えられていると推測された.また,これらの要素は揚げ油の「風味点数」を判断する要素として,大きく関わっていると考えられた.
    3.揚げ物の評価は,「素揚げ」では揚げ種の違いによって評価にばらつきがあったが,「衣揚げ」をすることにより,揚げ種間の違いはほとんどみられなかった.
    4.揚げ油が風味点数3になった時点での「衣揚げ」の「おいしさ」の評価は一様に低く,おいしく食することのできる限界を越えていた.
    5.風味点数3の揚げ油は,劣化度から判断して安全性に問題のない範囲であった.すなわち,「衣揚げ」をおこなった場合も,「素揚げ」の場合同様,揚げ油の「風味点数3」に達する時点を基準として用いることは,使用限界の判定に有効な方法といえる.
  • 今野 暁子, 及川 桂子
    2003 年 36 巻 1 号 p. 39-44
    発行日: 2003/02/20
    公開日: 2013/04/26
    ジャーナル フリー
    一般の調理に鉄鍋を使用することによりどの程度の鉄が溶出するかについて検討し,以下の結果を得た.
    1.鉄の溶出量は添加調味料に影響され,食酢,トマトケチャップ,食塩の順に多く,特に食酢添加における鉄溶出量は顕著に増加した.さらに加熱時間が長いほど,鉄溶出量が増加した.
    2.鉄の溶出量は油の使用により減少する傾向がみられた.
    3.鉄鍋で調理した食物中の鉄含量はステンレス鍋で調理したものに比べて多かった.
    4.鉄鍋,鉄びんから溶出した鉄の78~98%が吸収されやすい2価鉄であり,中でも食酢添加では98%とほとんど2価鉄で,しかも安定性に優れていた.
    以上の結果は,調理における鉄鍋の使用は生体利用性の高い鉄摂取量を増加させ,貧血改善に有効であることを示唆するものである.
  • 福永 淑子, 松本 美鈴, 古川 英, 畑江 敬子
    2003 年 36 巻 1 号 p. 45-49
    発行日: 2003/02/20
    公開日: 2013/04/26
    ジャーナル フリー
    塩蔵クラゲを脱塩後80℃2秒間加熱処理した加熱クラゲを,醤袖,食酢,およびごま油に1分~24時間浸漬し,テクスチャーの変化を調べた.その結果,
    1.醤油あるいは食酢浸漬により,クラゲが軟化することがミートシアメーターによる切断強度および官能検査により明らかにされた.これに対して,ごま油浸漬では,クラゲのテクスチャーは変化しなかった.食酢浸漬クラゲは,醤油浸漬より速やかに軟化した.
    2.醤油あるいは食酢に30分間浸漬したことにより軟化したクラゲは,テクスチャーが好まれないことが分かった.
    この結果より,クラゲの軟化は,クラゲの主要成であるコラーゲンが酸により変性し,コラーゲン繊維間の結合力が弱くなったためと推察された.
  • 「みょうがぼち」の地域性を中心に
    長屋 郁子, 福田 美津枝, 山中 なつみ, 小川 宣子
    2003 年 36 巻 1 号 p. 50-54
    発行日: 2003/02/20
    公開日: 2013/04/26
    ジャーナル フリー
    がぼちの地域的な特徴について調査し,以下のような結果を得た.
    (1)小麦粉や米粉にかかわらず粉を手でこねて蒸したもち状の「ぼち」料理が岐阜県には多く存在した.
    (2)みょうがぼちを食:べている家庭は,岐阜地区(本巣郡巣南町及び岐阜市)4世帯(8.7%),西濃地区(大垣市)2世帯(13.3%)であり,田植え作業の間食として家庭で作り,食べられてきた.このうち,岐阜地区で食べられているみょうがばちはすべて自家製であり,西濃地区では購入する家庭のほうが多かった.
    (3)岐阜県で食べられているもちやぼちには,みょうがぼちのようにおいしさを逃さず,腐敗を防ぐために葉で包まれているものが多く存在した.
    (4)みょうがぼちは,田植え作業の盛んな時期にそら豆の生産が多く,みょうがの葉の生育に恵まれた土地で継承されてきた地域独特の食べ物といえる.
  • 呈味性ペプチドとペプチドの味覚調節作用
    西村 敏英
    2003 年 36 巻 1 号 p. 55-62
    発行日: 2003/02/20
    公開日: 2013/04/26
    ジャーナル フリー
  • 橋詰 豊
    2003 年 36 巻 1 号 p. 63-66
    発行日: 2003/02/20
    公開日: 2013/04/26
    ジャーナル フリー
  • 矢田 富雄
    2003 年 36 巻 1 号 p. 67-71
    発行日: 2003/02/20
    公開日: 2013/04/26
    ジャーナル フリー
  • 武田 珠美
    2003 年 36 巻 1 号 p. 72-75
    発行日: 2003/02/20
    公開日: 2013/04/26
    ジャーナル フリー
  • 郷土料理の現状と今後
    高橋 洋子
    2003 年 36 巻 1 号 p. 76-79
    発行日: 2003/02/20
    公開日: 2013/04/26
    ジャーナル フリー
  • ローマでの生活を中心に
    沖山 敦
    2003 年 36 巻 1 号 p. 80-84
    発行日: 2003/02/20
    公開日: 2013/04/26
    ジャーナル フリー
  • 的場 輝佳
    2003 年 36 巻 1 号 p. 85-86
    発行日: 2003/02/20
    公開日: 2013/04/26
    ジャーナル フリー
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