抄録
ゼラチン溶液に糖及びアルコールを添加した場合のゲル化機構を動粘度モニタリングシステム,旋光度,動的粘弾性,レオメーターの測定により検討した結果を以下にまとめた.
1)糖及びアルコールの添加はアルカリ処理低温抽出ゼラチンのゾル-ゲル変換に影響を及ぼした.糖添加によりゲル化開始時間は短く,ゲル化が完了した時間は長く,ゲル化温度は高くなった.一方,エタノール20%添加ではゲル化開始時間,ゲル化時間は長く,ゲル化温度を低下させた.
2)本試料ゼラチンのゲル化では,粘性率の増加から始まり,続いて弾性率の増加が起こり,最後に旋光度という順で変化が起きていた.
3)ソルビトール添加はゼラチン分子のヘリックス形成に有効であり,弾性率も上昇し,硬いゲルを形成したが,高濃度のエタノール添加はゼラチンのヘリックス形成に抑制的に働き,弾性率も低下し,破断波形において延性を増した.