抄録
黒大豆種皮に含まれるアントシアニンは,Cy-3一glc,Dp-3-glc,Pg-3-glcであったが,その組成や総含有量は,黒大豆の品種により大きな差が見られた. 主なアントシアニンであるCy-3-glcの含有量が,種皮色及びラジカル消去能と高い相関を示した. 品種間で比較すると,丹波黒を共通の親豆に持つ北海道産の晩生光黒京都産の紫ずきん,新丹波黒のラジカル消去能が高かった. 黒大豆に還元鉄(ironreducedbyhydrogen)を加えた場合,無添加群および酸化鉄(Fe203)添加群より高いラジカル消去能が維持された. 黒大豆の抗酸化能を食事に取り入れるには,アントシアニン含有量,種皮重量の多い品種を用いること,またアントシアニンの損失を防ぐため,調理に鉄を利用することが有効であることが示唆された.