日本調理科学会誌
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煮熟ジャガイモの老化に及ぼす本みりんの影響
木下 枝穂小池 恵石田 丈博津田 淑江
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2007 年 40 巻 5 号 p. 305-313

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抄録
煮熟ジャガイモの老化に及ぼす本みりんの影響について検討を行った。水および本みりんで煮熟したジャガイモを保存し,その糊化度をβ-アミラーゼプルラナーゼ法により測定した。また,ラピッッドビスコアナライザーを用いてジャガイモ澱粉とジャガイモ粉末の粘度曲線を測定し,電子顕微鏡を用いて煮熟ジャガイモ切断面の組織観察を行った。
その結果,室温8時間および5℃ で24時間保存において,本みりんの場合の糊化度は,水に比べて高かった。また,乳酸は,ジャガイモ澱粉の最高粘度を低下させ,糖は,ジャガイモ粉末の最高粘度を増加させた。糖,乳駿,エタノールの混合液は,本みりんの場合の粘度曲線と類似していた。
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© 一般社団法人日本調理科学会
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