抄録
米国テキサス州ダラス市では,歩行者専用道を繋ぐトレイル網計画が進められている.本研究では,トレイルの役割の変化に着目し,計画策定の経緯と意図を明らかにすること,さらにトレイル網計画が実際の空間整備にどのように反映されているかを考察するため,トレイル網整備の進捗状況を明らかにすることを目的とする.
その結果,市街化が進んだ地域においてトレイルを整備することによって,オープンスペース内の一施設としてのトレイルの概念を交通路の考えに結び付け,都市全体にトレイル網を整備する計画の策定が可能となったことを明らかにした.特にダラスの場合は鉄道会社や電力会社の通行権を利用することで計画の実行を図っていた.