目的:看護師が認識する小規模多機能型居宅介護における看護師の活動の必要度と実施状況を明らかにする.
方法:全国の226施設に質問紙調査を行い,必要度(1.0-5.0)の中央値と実施率を算出し,相関の高い項目を重複項目とみなして除外し,分析した.
結果:[看護師が主体となって行う活動(12項目)],[家族,他職種,他機関との共同による活動(19項目)],[終末期のケアに関する活動(2項目)]の3カテゴリにおいて全33項目が抽出された.必要度が最も高い項目(5.0)は[看護師が主体となって行う活動]に属する「服薬管理の工夫」「症状,バイタルサインの判断から緊急受診へつなげること」「利用者の健康状態に関する情報収集」「集団感染を予防するための対策」でいずれも実施率90%以上であった.
結論:予防から緊急受診の判断までを含む看護師主体の活動を中心に家族や他職種と共同して活動している実態が示された.