臨床リウマチ
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原著
繰り返し感染を生じる気管支拡張症を合併した関節リウマチに対して肺部分切除にて対応した一例
田村 佳奈恵北尾 直之高橋 秀徳三品 泰二郎近藤 真田中 明彦向井 正也
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2011 年 23 巻 2 号 p. 126-130

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抄録

   症例は66歳,女性.関節リウマチ(rheumatoid arthritis:RA)に気管支拡張症(bronchiectasis:BE)を合併し,呼吸器感染症を繰り返すため,メトトレキサート(Methotrexate:MTX)や生物学的製剤を使用できず,通常の治療で対応していたが,RAのコントロールは不良であった.気管支拡張部に対して肺部分切除を実施したところ呼吸器感染症が減少し,術後にMTXを導入した.RAのBEに関連した感染の合併は治療選択に大きく影響するため,抗菌薬治療で改善を認めない場合は手術療法を検討する必要がある.

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© 2011 一般社団法人日本臨床リウマチ学会
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