臨床リウマチ
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誌上ワークショップ 臨床医家に必要なリハビリテーションの実際
日常生活指導と地域医療連携
清水 兼悦佐川 昭
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2011 年 23 巻 3 号 p. 239-244

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抄録

   ここ10数年,RAの治療やリハはパラダイムシフトと言え,早期からの適切な対応とともに,就業,育児,介護などのライフイベントを長期的に考慮した対応が求められ,OTも要素還元的な運動や装具のみならず,全体包括的な役割操作や環境調整,ナラティブの重要性も呈示されている.
   今回は,地域医療連携における日常生活指導の論点を探るべく,2010年6~7月にクリニックで生物学的製剤を使用していた患者を対象として,治療に「期待したこと,もたらされたこと」についてアンケート調査し,治療前後でDAS28-ESRの比較を行った.分析対象は,111名(53.4才±13.28,女性99名・男性12名),治療期間は820日±411.8,DAS28-ESRは治療前が5.2±1.18,治療後は3.2±1.15,EULAR改善基準では,moderate response以上が95名85%であった.
   調査の結果として,治療を「教えてくれた人」は,主治医,看護師や他の医療職,知人やテレビ・インターネットなどの順.「開始前の疼痛」は,手,足,膝の順.「開始前の困難」は,歩行,起座,家事,疲労,強張り,就労の順.「開始前の期待」は,疼痛,進行,ADLの順.「開始前の不安」は,副作用,費用,効果の順であった.
   上記の結果から,「疼痛関節」の第二位は足関節であることや,治療にて軽快し活動性が高まるにつれ,疼痛が増大する事例も見られたので,DAS44を使用するなど,足部には注意を要すると考えた.また,「治療方針」「期待」「不安」などに関して,その人らしさが求められ,ナラティブを通して患者の個人因子や相応しい生活様式,活動度や参加状況,環境との関係などを把握し,多職種の連携による情報管理の必要性が示された.
   以下,札幌山の上病院における予防的介入などの実践を述べる.

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© 2011 一般社団法人日本臨床リウマチ学会
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