臨床リウマチ
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総説
関節リウマチにおける骨粗鬆症とその治療
蛯名 耕介
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2013 年 25 巻 1 号 p. 14-19

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抄録
   RA患者では健常者と比較して発症早期より全身の骨量減少を認め,椎体・非椎体共に相対骨折危険率が高値であることが報告されている.加えて全身の骨量減少が関節破壊の進行度と有意に相関することより,RA発症早期からの骨粗鬆症予防・治療が関節破壊抑制と身体機能維持の為に重要と考えられる.骨量減少の原因として,滑膜組織などで産生される炎症性サイトカインが骨芽細胞などのRANKL発現を誘導することで破骨細胞を活性化させることなどが挙げられる.一方,RA患者の骨折発生には関節破壊に伴う身体機能障害,高CRP血症,低BMI,内服ステロイドなどが重要なリスク因子であることが報告されている.RAに伴う骨粗鬆症の治療薬でエビデンスのあるものとしてビスフォスフォネート製剤であるアレンドロネート・リセドロネート・ゾレドロネートや,PTH 製剤であるテリパラチドなどが挙げられる.RA患者においては血中貯蔵型ビタミンD濃度が低値であるとの報告や,ステロイドによるCa吸収障害を考慮すると,ビスフォスフォネート製剤にビタミンD3やCa製剤の併用も考慮する必要がある.またビタミンK2はビスフォスフォネートとの併用による骨量増加効果や,それ自身の抗炎症効果が報告されている.RA診療においては発症早期より骨量減少・骨質低下リスクを評価し,骨粗鬆症治療薬の特性を理解して治療介入することが必要と考えられる.
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© 2013 一般社団法人日本臨床リウマチ学会
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