2017 年 29 巻 3 号 p. 182-189
目的:メトトレキサート(MTX)の副作用に対する関節リウマチ(RA)患者の理解度を調査すること.
対象:当院を受診したRA患者のうち,MTXで加療されている547名にアンケート調査を行った.
結果:年齢は60.5±11.3歳,罹病年数は11.7±10.3年,MTX服用年数は6.0±4.7年であった.内服開始前にMTXのことを知っていたのは20.1%で,特効薬であるといったプラスイメージは30.4%と低く,副作用が心配,こわい薬といったマイナスイメージで捉えている患者が全体の半数を占めていた.MTXの服薬指導は大多数が医師および薬剤師によって行われており,41.5%の患者は副作用について正しく認識できていたが,半数の患者は口内炎がMTXの副作用と認識しておらず,咳や熱がでた時,あるいは感染症のときにMTXを休薬しないという誤った認識を持った患者が存在した.誤った認識は高齢者や罹病年数が短い患者に多い傾向を示した.当院のリウマチ教室について78.4%の患者に周知できていたが,教室に参加をしたことがあるのは25.8%であった.
結語:医師および薬剤師によりMTXの副作用と一時休薬の説明に関する指導を行っているが,誤った認識を持っている患者が存在した.今後は看護師も多職種連携に積極的に参加し,副作用に対して正しい認識が持てるように継続した指導を行う必要がある.