臨床リウマチ
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ANCA関連血管炎のモデル動物と創薬開発の現状
西端 友香
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2025 年 37 巻 3 号 p. 160-167

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抄録

 ANCA関連血管炎のモデルには受動免疫モデルや能動免疫モデル,自然発症モデルなどがあり,ANCAの病原性や病態メカニズムの解明,新規薬剤候補の評価に利用されてきた.受動免疫モデルではANCAによる好中球活性化と組織障害を直接的に検証でき,能動免疫モデルでは自己抗原に対する免疫応答の誘導過程を追うことが可能である.モデル動物を用いた基礎研究と臨床研究の進展によりANCA関連血管炎の病態理解は大きく前進しており,好中球のプライミングやNETs形成に関与する分子機構の解明は,新たな治療標的の探索につながっている.現在,B細胞,補体,好中球活性化因子などを標的とした分子標的薬の開発が進められており,前臨床あるいは臨床試験段階にある.今後は,病態のフェーズに応じた治療選択や再燃予測の精度向上が求められ,個別化医療の実現に向けた基礎と臨床の連携が重要となる.

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© 2025 一般社団法人日本臨床リウマチ学会
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