抄録
大阪音楽大学では、必修の外国語科目は同言語の8 単位を、短期大学部では2 単位を
取得することが必要である。外国語は学部では英語、ドイツ語、フランス語とイタリア語の
4 言語、短期大学部では英語、ドイツ語とイタリア語の3 言語から選択可能である。英語は
習熟度別のクラス分けを実施しているが、他の初習外国語科目は、入学時に習い始める言語
であるため、習熟度別にする必要はないように思えていた。ところが年々、1 年次の後半で
見えてきたレベル差がさらに目立ってきたため、2018 年度から、ドイツ語とイタリア語の
2 年次の文法クラスで習熟度別のクラスを実施し始めた。
初めの年は手探り状態で、2 年目からは順調に滑り出したように見えたが、新型コロナの
影響を受け、試行錯誤の状態となった。
本稿では、2018 年度から2022 年度までの、イタリア語の習熟度別クラスに関する検証
を行い、初習外国語の習熟度別クラスを中心として、イタリア語学習についての現状や問題
点を絡めて考察する。