2026 年 41 巻 2 号 p. 150-159
本稿では、標的タンパク質分解誘導技術をミトコンドリア局在タンパク質に展開した筆者らの成果を中心に、ミトコンドリア局在タンパク質分解誘導技術について紹介する。本技術では、ミトコンドリアに局在するプロテアーゼcaseinolytic protease P(ClpP)の活性化薬と標的タンパク質のリガンドをリンカーで連結した分解薬によって、標的タンパク質を強制的に活性化ClpPに近づけ、標的タンパク質の選択的な分解を誘導する。他グループによる研究との比較・考察、ならびにプロテアーゼを直接的に近接させるという本技術の特徴から、既存技術の比較と今後の展望についても議論する。