日本皮膚科学会雑誌
Online ISSN : 1346-8146
Print ISSN : 0021-499X
ISSN-L : 0021-499X
伝染性軟属腫の分子疫学的検討
上村 知子
著者情報
ジャーナル 認証あり

1991 年 101 巻 7 号 p. 689-

詳細
抄録
92例の伝染性軟属腫患者より得られた検体から全DNAを抽出し,制限酵素BamHI処理後アガロースゲルにて電気泳動を行ったところ,4種の異なったウイルスDNA切断パターンがみられ,そのパターンからMCV-1,2,3,4と判定した.その検出頻度はそれぞれ69%,4%,25%,2%であった.小児例の殆どとすべての成人女性例はMCV-1,3のいずれかの感染がみられた.その臨床像は典型的で,両者の間に差を認めなかった.MCV-2は4例(小児3例,成人1例)と頻度は少なかったが,その臨床像はMCV-1,3と特に差異を認めなかった.MCV-4は2例の成人男性例(うち1例は免疫抑制患者)のみに検出され,臨床像も個疹が大きく特異であった.8組の同胞例では6組に同一のMCVタイプ,2組に異なったタイプが検出された.2組の同一保育園例では双方とも同一のタイプが検出された.同一のプールに通っていた例2組では,どちらもMCVタイプは一致しなかった.
著者関連情報
© 1991 日本皮膚科学会
次の記事
feedback
Top