日本皮膚科学会雑誌
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患者家庭における足底への皮膚糸状菌の付着状況―除菌法の検討を含めて―
加藤 卓朗谷口 裕子西岡 清
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1999 年 109 巻 13 号 p. 2137-

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抄録
足白癬患者一家庭における皮膚糸状菌の付着状況について,家庭内の除菌法を含めて検討した.対象家庭はTrichophyton mentagrophytesによる未治療の26歳男の足白癬患者が1人で住んでいるマンションで,白癬罹患がない健康な41歳男性を被験者とした.培養方法はFoot-press培養法(FP法)で,培地は5-fluoro-cytosiseなどを添加したサブロー・ブドウ糖寒天培地を用いた.実験方法は対象家庭の台所の床,寝室のたたみ,寝室にひいてあるこたつの敷き布団,浴室の洗い場のタイルの床,足拭きマット,トイレのスリッパを被験者が両足でそれぞれ50回踏んだ後にFP法を行った.また除菌法の検討では,前述の床,たたみ,布団,タイルの約30×50cmの範囲を処置を行った後に被験者が右足で20回踏んでFP法を行った.処置法は電気掃除機を掛ける,濡れたタオルで拭く,ほうきで掃く,水を流すである.また近接の無処置の所を対照とした,その結果,前者および後者の無処置の所すべてから患者と同じT.mentagrophytesを分離し,患者家庭を裸足で歩行すると,患者が散布した皮膚糸状菌が足底に付着することが証明された.また除菌法の検討では,床の掃除機,タオル,ほうき,たたみのタオル,布団の掃除機で処置した所の集落数は無処置の対照より少なく,効果がみられた.しかし,たたみの掃除機とほうき,タイルの水で処置した所の集落数は対照と大きな差はなく,効果は少なかった.以上から家庭内の皮膚糸状菌の除菌法として,掃除機を掛ける,濡れたタオルで拭く,ほうきで掃くことはある程度有効であること,および同じ除菌方法でも対象環境により有効性に差があることが分かった.
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© 1999 日本皮膚科学会
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