日本皮膚科学会雑誌
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原著
手足の難治性疣贅における5-aminolevulinic acidを用いた外用・光線力学的療法の有用性の検討
中瀬古 裕乃玉田 康彦松本 義也
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2002 年 112 巻 1 号 p. 37-41

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抄録

疣贅の治療には一般に液体窒素による凍結療法が行われるが,特に手足の疣贅は難治であり,しばしば治療に苦慮する.今回我々は液体窒素療法をはじめとする,種々の治療法に抵抗した手足の疣贅患者に5-aminolevulinic acidを外用後,エキシマダイレーザーを用いた光線力学的療法を行い,その有用性を検討した.その結果,全症例の治癒率は63.3%であり,治癒例の平均治療回数は7.0回であった.外用・光線力学的療法は治療期間も比較的短く,照射時の軽度の疼痛以外,重大な副作用も認められなかったことから,難治な手足の疣贅例に対して有用な治療法の1つと考えられた.

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© 2002 日本皮膚科学会
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