日本皮膚科学会雑誌
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原著
アトピー性皮膚炎患者における適応障害(第1報) ―精神医学的実態について―
境 玲子相原 道子石和 万美子高橋 一夫大西 秀樹山田 和夫木村 博和小阪 憲司池澤 善郎
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2003 年 113 巻 1 号 p. 19-24

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抄録
アトピー性皮膚炎(以下,AD)患者における精神医学的な実態を明らかにするため,当院皮膚科AD専門外来に通院しているAD患者255例を対象に,皮膚科医と精神科医が共同で調査を行った.患者を調査期間中に初診した者124例(新患群)とそれ以前から通院している者131例(継続群)の2群に分類し,精神医学的診断に基づいて比較・検討したところ,以下のことが明らかとなった.①精神医学的診断はおおまかに4つの群,すなわち「一般身体疾患に影響を与えている心理的要因(以下,心理要因)」「適応障害」「その他の精神医学的診断(以下,精神科診断)」「診断なし」に分類された.新患群と継続群における各診断の割合は,「適応障害」で11.3%/2.3%,「心理要因」27.4%/26.7%,「精神科診断」11.3%/9.2%,「診断なし」50.0%/61.8%であり,有病率は新患群で高い傾向を認めた.②「適応障害」は新患の,またADが重症の患者に多かった.③「適応障害」では不安・抑うつなどの精神症状を認めており,精神症状が皮膚科治療にも影響を及ぼしていると考えられた.④継続群において“過去に”適応障害の病態をきたしたと考えられる症例は48.1%であった.AD患者における「適応障害」は,ADが重症の患者に多くみられることと,その縦断的な有病率の高さから,皮膚科診療の中で留意すべき重要な病態であると考えられた.
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© 2003 日本皮膚科学会
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