抄録
皮膚科と精神科が連携して診療を行ったアトピー性皮膚炎の2症例について精神医学的な治療経過を示し,皮膚科診療におけるアトピー性皮膚炎患者の心理的介入の実際について考察を行った.精神医学的診断上,「適応障害」および「一般身体疾患に影響を与えている心理的要因」を呈する患者の心理的介入においては,①皮膚科医が「皮膚を病むことに由来する社会的汚名(stigma)」に配慮し,皮膚疾患自体をストレス因子としてとらえたうえで,患者の心理的特徴を理解すること,また,②患者が本来有する対処能力を引き出すよう,患者にかかわることが重要と考えられた.