抄録
多発性皮膚潰瘍と間質性肺炎を伴った皮膚筋炎の1例を報告した.53歳,女性.1999年4月頃より顔面,背部,両手背に紅斑が,2000年12月頃より乾性咳が出現し,筋症状は認められないが2001年3月頃より両肘頭部,両肩甲部,両膝蓋部にポケット状の大きな皮膚潰瘍が生じた.検査所見では,KL-6が高値以外特に異常所見はみられなかった.左頬部の紅斑部の組織所見では軽度液状変性,真皮上層に浮腫を認めた.プレドニゾロン内服,高圧酸素療法,ポケット切開術,basic fibroblast growth factor(フィブラストスプレー®)外用,植皮術を施行し皮膚潰瘍は軽快した.同様に皮膚潰瘍を伴う皮膚筋炎を文献的に考察した.皮膚潰瘍を伴う皮膚筋炎は,一般成人皮膚筋炎に比べ女性に多く,間質性肺炎の合併率が高いが悪性腫瘍の合併率は低かった.