日本皮膚科学会雑誌
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原著
汎発性環状肉芽腫―Narrow-band UVBとエトレチナート内服で治療した1例と本邦報告246例の集計―
豊田 美都蔵 紀子今福 信一師井 洋一占部 和敬古江 増隆古賀 哲也
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2006 年 116 巻 14 号 p. 2265-2272

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抄録
54歳の男性.鹿児島県出身.6カ月前から体幹,四肢にそう痒を伴う環状に配列する紅色丘疹が出現,拡大してきた.病理組織学的に真皮内に膠原線維の変性が見られ,その周囲に類上皮細胞,組織球,リンパ球,多核巨細胞が浸潤し,柵状肉芽腫の像を呈していた.臨床像とあわせ汎発性環状肉芽腫と診断,皮疹は環状型の定型疹であった.75gOGTT試験で2型糖尿病の診断.抗Human T-lymphotropic virus(HTLV)-1抗体が陽性,末梢血中に成人T細胞白血病リンパ腫(ATL)様細胞が出現し,ATLくすぶり型と診断した.我々が調べ得た限り本邦で汎発性環状肉芽腫の報告例は自験例を含め246例あり,その内ATLを合併した例は自験例のみであった.生検組織のproviral DNA(Southern blot法)は陰性であり,自験例においてATLの肉芽腫形成への関与は少ないと考えた.Narrow-band UVB照射,エトレチナート内服,ジフルプレドナート軟膏の外用で皮疹は軽快している.本邦で報告された246例の合併症,治療法および効果について集計した.
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© 2006 日本皮膚科学会
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