日本皮膚科学会雑誌
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原著
複数のヒト乳頭腫ウイルス感染が検出できたボーエン様丘疹症および足底疣贅合併例
小田 真喜子山中 新也清島 真理子鄭 淑雲安立 あゆみ
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ジャーナル 認証あり

2006 年 116 巻 3 号 p. 319-324

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抄録
症例:51歳女性.2001年4月当科初診.胃原発悪性リンパ腫のため胃摘出術,その後化学療法と放射線治療の既往がある.2001年には子宮頸部異形成を指摘された.初診の10年以上前から外陰,肛囲と足底の丘疹に気づき,冷凍凝固療法を受けていた.初診時,両足底に多数の角化性丘疹があり,外陰部から肛囲にかけては褐色調の扁平丘疹が多数みられた.2004年6月,外科的切除および電気焼灼を施行.臨床および病理組織学的所見よりボーエン様丘疹症,足底疣贅と診断.凍結組織よりPCR法を用いてHPV DNAを検索したところ外陰部からはHPV-16,70,91型,子宮頸部からHPV-16,91型,足底からはHPV-4,63型が検出された.ボーエン様丘疹症と足底疣贅の合併例に対し,HPV検索を行った症例は稀である.本例では外陰部および子宮頸部から粘膜high-risk型HPV-16型が検出されたことから,ボーエン病,子宮頸癌に準じて治療すべきと考えた.
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© 2006 日本皮膚科学会
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