日本皮膚科学会雑誌
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速報的小論文
セツキシマブによるアナフィラキシーショックの4例―α-gal特異的IgE検出による回避の可能性―
千貫 祐子伊藤 和行武田 真紀子竹内 薫高橋 仁森田 栄伸
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2014 年 124 巻 2 号 p. 179-183

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抄録

セツキシマブによるアナフィラキシーショックの4例を経験した.糖鎖α-galが原因の牛肉アレルギーでは交差反応のためにセツキシマブアレルギーを生じるため,血清中牛肉特異的IgEを定量したところ4例中3例で検出された.ウェスタンブロット法にて全例でセツキシマブ特異的IgEが検出され,CAP-FEIA法にて全例でα-gal特異的IgEが検出された.事前に牛肉,セツキシマブ,α-gal特異的IgEなどを検索することにより,α-galが原因のアナフィラキシーショックを回避することが可能であると考える.

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© 2014 日本皮膚科学会
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