日本皮膚科学会雑誌
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壊死性遊走性紅斑を認めたグルカゴノーマ症候群
木藤 正人大山 勝郎阿部 重夫荒尾 龍喜
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1981 年 91 巻 5 号 p. 559-

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抄録
壊死性遊走性紅斑からダルカゴノーマ症候群と診断し得た1例について報告した.57歳主婦.昭和51年6月より某医で糖尿病の治療を行なっていた.昭和53年5月頃より,腰部に紅斑,小水疱,膿疱を生じた.皮疹は腰部・外陰部・大腿部に著明で,主としてやや隆起した紅斑あるいは環状紅斑よりなり,部位によっては融合し,巡圏状・蛇行状・地図状を呈している.これらの皮疹が周期性に出現・消褪をくり返した.皮膚病理組織所見は表皮上層に変化がみられる.すなわち有棘層上層の裂隙形成,孤立性角化細胞とその周囲に核が不明瞭で細胞質が好酸性に染色された細胞の出現である.以上の臨床症状,皮膚組織学的検索より壊死性遊走性紅斑と診断し,グルカゴノーマ症候群を疑い,血中の imraunoreactiveglucagon を測定して, 5,800pg/mlと高値を示した.モの他選択的腹腔動脈撮影,CT スキャンにて豚・肝に異常所見を認めたため,本院第1外科に転科しグルカゴノーマを摘除した.グルカゴノーマ症候群の文献的考察および自験例からみた発症機序について述べた.
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© 1981 日本皮膚科学会
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