抄録
長期に及ぶアルコール多飲,栄養不良が病因と考えられる,47歳,女性のペラグラの1例を報告した.螢光ランプFL20SE,FL20BLB,FL20Bを用いて光線過敏性テストを施行した.FL20SEによる最少紅斑量(minimal erythema dose,MED)は正常範囲であり,FL20BLB,FL20Bの30分間密着照射でも異常反応はなかった.しかし,8MED照射では,照射野に一致して紫紅色紅斑・落屑・水疱形成など原病に類似した病変を生じた.対照6名には8MED照射でもこのような変化は生じなかった.これらの結果は,自験例の皮疹は一義的光線過敏には因らないものの,外力として加わった光が何らかの原因により健常者より強く皮膚を障害し,皮疹を形成することを示唆した.これはまたペラグラの皮疹の成因に関するHarberの説と矛盾しない所見と考えられた.