抄録
先天性表皮水疱症は,単純型,接合部型,優性型,劣性型の4型に大別される.今回我々は,単純型3例,優性型3例,劣性型4例から得られた線維芽細胞培養上清について,FITC標識コラーゲン基質としてコラゲナーゼ活性(CA)測定を行い,以下の結果を得た.1.劣性型2.62±0.48unit/mg protein(mean ±S.D.),単純型2.35±1.01,優性型1.92±0.25と,いずれも正常対照7例の0.83±0.47に比較して有意の上昇をみた.特に劣性型4例のうち3例では無疹部由来線維芽細胞にもかかわらず,平均値で正常対照の約2.5~4倍の活性値上昇を示した.2.劣性型では優性型に比してCAは約1.5倍上昇しているが,有意の差ではなく,現時点ではCA上昇の程度をsporadic caseの生化学的診断へ直ちに応用することは困難である.