抄録
強皮症様の皮膚変化を呈することの知られているWerner症候群患者2例から得た真皮線維芽細胞におけるコラーゲン合成能およびグリコサミノグリカン(GAG)合成能,さらに線維芽細胞の成長因子であるプロスタグランディンF2α(PGF2α)およびインスリンのDNA合成へおよぼす影響について検討した.患者細胞は性,年齢をほぼ一致させた正常人由来の細胞よりも有意に細胞1×104あたりのコラーゲン,GAG合成能の亢進を示した.また患者細胞のDNA合成能はPGF2αおよびインスリンに対してほとんど反応を示さなかった.このような線維芽細胞の特徴はLeRoyのいう強皮症由来線維芽細胞の特徴と類似しており,両疾患の結合組織代謝の共通性が示唆される.