日本皮膚科学会雑誌
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ローヤルゼリーおよび10-ヒドロキシデセン酸のハムスター耳介脂腺におよぼす作用
前田 哲夫黒田 秀夫本好 捷宏
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1988 年 98 巻 4 号 p. 469-

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抄録
脂腺サイズ測定法ならびに14C-アセテートを指標とした脂質合成能測定法を用いて,ローヤルゼリー(royal jelly,以下RJ)およびその主成分の1つである10-ヒドロキシデセン酸(10-hydroxy-2-decenoic acid,以下10-HAD)のハムスター耳介脂腺におよぼす作用を測定した.RJおよび10-HDAは共に,1)アンドロジェン剌激によるハムスター耳介脂腺の肥大を有意に抑制し,2)14C-アセテートのハムスター耳介真皮への取り込みを有意に抑制した.10-HDAによる14C-アセテートの取り込み抑制効果はRJのそれの100倍であった.これらの結果から,RJによる脂腺肥大の抑制あるいは脂質合成能抑制効果にはRJ中の10-HDAが重要な役割を果たしている可能性が示唆された.
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© 1988 日本皮膚科学会
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