2018 年 39 巻 p. 62-68
オンラインショッピングの利用者が増加する一方で,実際の商品とのイメージの相違に関するクレームは絶えない.オンラインショッピングでは,画像のみから商品の色や風合い,着心地など,様々な要素を判断しなければならず,それらを判断するのにふさわしい画像を消費者に提示する必要がある.そこで,本研究は,スポーツウェアの「色」に注目し,スポーツウェアの画像上で,どこを見て,どのような色と認識しているのかを明らかにするための実験を行った.単色のスポーツウェアであっても,すべてにおいて色に共通認識があるわけではないということが示唆された.特に着用したモデルの体格や,ポーズによる凹凸やしわで画像上に明暗がつき,それによって認識に差が出ると考えられる.共通認識があるものでも,認識色は,必ずしもスポーツウェアの代表色とは一致せず,少しではあるが,明るく認識される場合が多かった.さらに,オンラインショッピングを想定した,スポーツウェア画像にふさわしい提示形状と風合いを感じやすい提示形状の調査を行った結果,それらは異なるということも示唆された.