2023 年 44 巻 p. 104-111
本研究では,多発性筋炎のモデル動物である実験的自己免疫性筋炎(experimental autoimmune myositis: EAM)マウスを用い,当該マウスに対する自発性走行運動の効果におけるp62の役割を検討した.C57BL/6Jマウスにミオシンタンパクで免疫することでEAMを誘導し,4週間の自発性走行運動を負荷したところ,p62のリン酸化を増大し,EAMマウスの持久性運動能力を改善したが,筋量や筋力は改善しなかった.また,筋特異的p62欠損マウスと野生型マウスにEAMを誘導した結果,EAMマウスにおける筋量,筋力および持久性運動能力は,野生型と筋特異的p62欠損マウスの間に違いはなかった.これらの結果から,自発性走行運動はEAMによる持久性運動能力を改善するが,その適応機序にp62は関与しない可能性が示唆された.