抄録
本研究は,Footwearによる足部アーチ制動がランニング中の主観的な「軽やかさ」に与える影響と,その生体力学的要因を明らかにすることを目的とした.実験1では健常成人40名を対象に伸縮性歪みセンサーを用いて足部アーチ変形量を測定し,アーチ制動条件では非制動条件よりも軽やかさの点数が有意に増加した (p = 0.024).実験2では健常成人20名を対象に,軽やかだと評価されたFootwear着用時 (Comfort条件) と軽やかではないと評価されたFootwear着用時 (Non-Comfort条件) の,関節剛性 (DJS),同時収縮指数 (CCI),滑らかさを示すJerkを測定した.その結果,Comfort条件はNon-Comfort条件と比較して,DJS (p = 0.047),CCI (p = 0.044),Jerk (p = 0.010) が有意に低下した.以上の結果より,Footwearによる足部支持が,関節剛性や同時収縮の抑制,動作の滑らかさに寄与し,主観的な「軽やかさ」の向上に貢献する可能性が示唆された.