Dental Materials Journal
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リン酸で処理した象牙質へのMMA-TBBレジンの接着におけるプライマーへの銅塩の添加効果
今井 庸二斉藤 晶子
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1994 年 13 巻 2 号 p. 190-197,271

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抄録
メチルメタクリレート(MMA)-トリブチルボラン(TBB)系レジンを用いた象牙質への接着において,HEMAプライマーへの各種銅塩の添加効果を検討した.ウシ象牙質表面を10%リン酸水溶液で処理した後,銅塩を含む35%HEMA水溶液プライマーを塗布し,MMA-TBBレジンでアクリル棒を接着した.銅塩の種類・濃度を変えて接着したところ,プライマー中の銅塩の最適濃度は0.5-3.0μmol/gであった.検討した8種類の銅塩の中で,硫酸,メタクリル酸,メタクリロイルオキシエチルフタル酸,メタクリロイルオキシエチルコハク酸の銅塩が特に有効であり,14.2-16.1MPaの平均接着強さおよび最低の接着強さの平均値として9.9-11.7MPaが得られた.これらの接着強さは,市販の4-META/MMA-TBBレジン接着システムで得られる値よりも大きかった.ある種の銅塩存在下で重合したポリMMAの分子量が増加したことから,いくつかの銅塩ではMMA-TBBレジンに対するその分子量増加効果によって接着強さが向上したことが示唆された.
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