抄録
タンニン・フッ化物合剤(HY剤)の配合されたカルボキシレートセメントとリン酸セメントについて長期間の浸水に伴う物理的性質の変化を検討し,フッ化物の配合されていない同種セメントと比較した。
圧縮,引張り強さについてみると,カルボキシレートセメントの場合にはHY剤配合による影響んどはほとみられないが,リン酸セメントの場合には,強さが明らかに増加した。寸法変化,吸水性についてみると,HY剤の配合されたカルボキシレートセメントの場合,12ヶ月の浸水後では配合されていないものの約2倍の収縮を示し,吸水率も硬化後の早期からわずかながら増加した。一方,リン酸セメントの場合にも,HY剤を配合されたものの方が収縮も吸水率も逆にわずかながら減少した。