Dental Materials Journal
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人エナメル質に対する酸処理法の効果
酸処理法の臨床応用の改善
武谷 道彦
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1984 年 3 巻 2 号 p. 220-245,332

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抄録
エナメル質酸処理法に関する研究として,エナメル質の酸処理面や接着破壊面をSEMを用いて観察した。また,酸処理に伴うCaの溶出量,中心線平均アラサ,接着強さの測定を行った。その結果,まず小柱中心部が窪み,次に小柱辺縁に狭い溝が形成され,酸処理時間が長くなる程溝は広く深くなった。接着破壊面には,レジンとエナメル質の破折が観察された。リン酸はすべての測定値において大きな値を示した。シトラコン酸とピルビン酸は,Caの溶出量はリン酸の約半分であったが,それ以外の測定値はリン酸とほぼ等しかった。クエン酸はすべての測定値で最小の値を示した。Caの溶出量と接着強さは,酸の濃度が増加するにしたがい一定の値までは増加するが,その後減少した。すべての測定値は,酸処理時間が長くなる程増加した。シトラコン酸の臨床使用の可能性が示唆された。
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