2025 年 35 巻 p. 217-224
本研究の目的は,大学等の試験実施者が受験者端末を用意して行うCBTにおいて,モバイル端末管理 (mobile device management, MDM) の機能により,解答時に受験者に利用させる機能を制限するための一連の設定群をインターネット経由で配布する「環境配布型CBT」を試行し,その効果を検討することであった。Windows端末27台・Chromebook 10台に対し,CBTシステムの接続先の情報などを含む設定プロファイルを配布し,大学生・大学院生計5名に対する実験を行った。環境配布型CBTは,特段の専門知識を必要とせず,事前の環境配布および当日の端末準備を簡易化する有効な方法であることが示唆された。実施・運営上の致命的なトラブルはなかったが,CBTシステムの操作の不慣れへの対応や事前説明の工夫の必要性などの課題が浮き彫りとなった。