2026 年 36 巻 p. 183-188
本研究では,高大接続改革に伴って進められている「多様な背景を持った人を対象とする選抜(多様な特別選抜)」および「多面的評価」について,高校生,高校教員,大学教員がどのようにとらえているのかを比較・検討した。その結果,多様な特別選抜に対する期待と懸念は,立場によって異なることが明らかになった。高校生は自身への支援を期待して高い賛成度を示し,高校教員もこれを支持する傾向がみられた。一方で,大学教員は公平性や実行可能性の観点から,これらの選抜に対して慎重な姿勢を示していた。また,評価項目に関しては,高校生が多面的な評価を重視する一方で,大学教員は教科の試験や小論文など,自らが作問・実施に関与する試験を重視していた。