生物環境調節
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制御環境下におけるカイコの発育生理に関する研究II
人工飼料育における超過脱皮蚕の発現に及ぼす幼虫期日長の影響
住本 憲一
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1974 年 12 巻 4 号 p. 117-124

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抄録
2化性カイコ (郡光と万里との一代雑種) を用いて, 人工飼料育で誘導されやすい超過脱皮蚕の発現に対する幼虫期の日長の影響を調べた.胚子期を異なる温度環境 (16℃または25℃) に保護した後, 全幼虫期間を標準人工飼料または貧栄養人工飼料で飼育するとともに, それぞれ0L-24D (常暗) , 4L-20D (4時間暗-20時間明) , 8L-16D, 10L-14D, 2L-12D, 14L-10D, 16L-8D, 20L-4Dまたは24L-OD (常明) なる9種類の日長条件を与え, 超過脱皮率を比較した.また, クワの生葉を与えた場合にみられる3眠化に対する光周期 (8L-16D, 16L-8Dおよび20L-4D) の影響を, 胚子期を異なる温度環境 (16℃および25℃) で保護したカイコについて調べた.
1) 超過脱皮蚕の発現率は胚子期の高温, 低温にかかわりなく, 貧栄養人工飼料を与えた場合が標準人工飼料を与えた場合よりもはるかに高く, いずれも20L-4Dで最大, 8L-16Dで最小になる単峰型光周反応曲線を示した.
2) 標準栄養人工飼料を与えた場合の超過脱皮蚕の発現率はとくに胚子期を低温においた場合に著しく低かったが, 光周反応の型は貧栄養人工飼料育の場合に類似していた.
3) 栄養条件としてクワを与えた場合の3眠蚕発現率は, 20L-4Dで最も高く, 8L-16Dで最も低くかった.
4) 胚子期の低温 (16℃) は高温 (25℃) よりも3眠蚕発現: 率を高める傾向があった.
5) 栄養条件の違いは第1令期間中の脳の発達に影響し, 脳幅は標準栄養条件下では0.161mmから0.169mmに増大したのに対し, 貧栄養条件下では0.161mmから0.155mmまで退縮した.
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© 日本生物環境工学会
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