生物環境調節
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ビニールハウスと栽培畑における気温・地温水平分布の特性
鈴木 晴雄坂爪 義弘アスプリア ジーザスルイツ藤目 幸擴
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1992 年 30 巻 2 号 p. 71-79

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抄録
ハウスや畑地における気象環境の改良や研究実験では, 気温が代表的要因となっているが, それの水平分布 (バラツキ) の実態は明確にされていない現状である.気温や地温の温度のバラツキは栽培現場における温度の代表性, さらには栽培管理や暖房管理にも大きく影響を及ぼす.本研究ではそれら温度水平分布の実態を, 主として気象条件から明らかにすることを目的とした.得られた結果は下記のごとくである.
(1) 東西棟ハウスの床面における日射量の水平分布 (東西方向の10測点) について, 散乱日射量の10測点の標準偏差は直達日射量の同標準偏差にくらべて, 22%ほど大きかった.日射計と同じ個所に設置した気温 (150cm高) の測点別変化は, 換気扇を設置した妻面側に近づくほど顕著な昇温を呈したが, 相対湿度 (150cm高) では一定した傾向はみられなかった.
(2) ハウスと露地ともに, 昼間における同一深 (10cm深) の水平方向10点地温のバラツキ (標準偏差) と, 夜間の同10点地温のバラツキとでは大きな差がみられた.バラツキは経過時間に伴って特異な変化を呈した.またバラツキは露地にくらべてハウスでは2倍程度となった.
(3) ソラマメ畑とダイズ畑の水平方向10点気温と同10点地温のバラツキを, 主要気象要因とLAIを説明変数とする重回帰分析によって検討した.ソラマメ畑では日射量による影響が気温と地温ともに大きいが, ダイズ畑では日射量とLAIによる影響が大きかった.
(4) 水平方向の気温バラツキが影響する具体例として, ハウスの期間暖房負荷熱量とダイズ植被内熱移動量について検討した.
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© 日本生物環境工学会
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